GlycoTOKYO 20周年に想う
東京糖鎖研究会 (GlycoTOKYO) 会長
稲津 敏⾏
東京糖鎖研究会(GlycoTOKYO)が今年で20周年を迎えることができました。これもひとえに関東周辺の糖関連科学者の皆様のお力添えの賜と感謝申し上げます。
振り返ってみますと、GlycoTOKYOは、2000年に前身の「東工大糖鎖研究会(GlycoTIT)」から発展的に糖鎖・糖質の地域研究会として誕生し、その後各地区の地域研究会発足の起爆剤となりました。
GlycoTOKYOの特徴の一つに、「PIが幹事会費を支払えば、その研究室の構成員は、全員無料でシンポジウムに参加できること」が挙げられます。これは、GlycoTIT時代から係わられた山形達也先生のアイデアだったかと記憶しております。最近では諸般の事情から「要旨集印刷代」など一部有料にするなど、オーガナイザーの苦労も感じられますが、この大原則を堅持しつつ発足以来毎年シンポジウムを開催して参りました。シンポジウムの懇親会では、学生による各研究室の紹介が恒例となっており、シニアにとっても楽しみの一つです。研究機関を超えて、糖を絆に学生や若手研究者が互いに仲良くなる機会になっています。
また、GlycoTIT時代から優れた研究を行っている若手研究者に“奨励賞”を贈呈して参りました。2000年からは31名の方に贈呈しています。特に、受賞された皆さんが大活躍されていることもGlycoTOKYOの誇りです。
Society5.0の時代を迎え、研究環境の変革が取りざたされています。GlycoTOKYOが有意義な地域研究会として今後も多くの研究者が集い交わる存在になりますよう、皆様のご理解ご協力をお願い申し上げます。